洗面兼用キッチンのススメ|コンパクトな水廻りの新提案
1Rや1Kといった狭小住宅では、”3点ユニット”あるいは”2点ユニット”として、
洗面台はバスルームと兼用であることがままあり、
「洗面所と兼用なのはバスルーム」というのは、もはや固定観念と化しています。
一方で、「バス・トイレ別」物件が人気であることも、やはりある種の常識であり、
狭小住宅のオーナー様は、居住者が好む間取りと、住宅設備にかかる費用と、
物理的な広さのという複数の要素をパズルのように組み合わせ、
点在する水廻り設備をどうコンパクトにまとめ、住空間を多く取るかに腐心されてきたことと思います。
「住宅設備には、洗面台とキッチンは別々で、必ずあるもの」
そんな既成概念を打ち破り、オーナー様の苦慮を解決しうる新たな観点が、
「洗面兼用キッチン」です。
近年各メーカーから新製品が登場している「洗面兼用キッチン」は、
コスパやタイパを重視する価値観の移り変わりや、
コロナ禍がもたらしたライフスタイルの変化の中で、徐々に広がりを見せています。
今回は、「洗面兼用キッチン」のメリット・デメリットを解説し、実際の納入事例をご紹介します。
水回り設備と住空間のバランスにお悩みの方のご参考になれば幸いです。
1. キッチンと洗面を兼用にするメリット
①「バス・トイレ別」でありながら、水廻りをコンパクトにできる
1Rや1Kの狭小住宅では、バスルームとトイレのほか、洗面台まで独立でスペースを作ると、
住空間をどうしても圧迫してしまいます。
そのため、ある程度水廻りをまとめることはどうしても必要になってきますが、
いわゆる”ユニット式”でバスルームにまとめてしまうと、賃貸としては厭われやすく
空室が埋まりにくい・・・ということも。
そんな事態を避けるためにも、「バス・トイレ別」は維持したいですよね。
そこで、洗面兼用キッチンを採用すると、キッチンと洗面スペースがまとまり、
独立洗面台を設置するためのスペースを節約することができます。
狭小賃貸住宅では特に、玄関横にキッチンと洗濯機置き場を並べる間取りになることもよくあるため、
キッチンが洗面と兼用となっても違和感がなく、むしろ生活動線をシンプル化することができます。
②収納スペースが増える
キッチンと洗面を共用すると、水廻りが無理なくコンパクトになり、
居住に使えるスペースが相対的に増えることは前段でも述べましたが、
それに加えてユニット式のバスルームでは設置できない「収納スペース」を、
キッチン収納と共有することで補うことができます。
近年の一人暮らしでは、食事は外食中心、あるいはお弁当やデリバリーなどの中食で賄い、
料理はせいぜいレンジ調理程度という人も珍しくありません。
調理道具を多く必要としない世帯では、キッチン収納との共用であっても、
タオルやドライヤーといった、洗面まわりに置きたい小物の収納が十分可能です。
③設置費用を抑えられる
独立洗面台の設置にあたっては、本体費用のほか、配管や電気工事なども含め、
20万円前後かかるといわれています。
洗面兼用キッチンは、配管・電気工事はキッチンと共用できるため、工事費用を抑えることが可能です。
弊社のキッチンで比較すると、箱型のミニキッチン「ミニ」と洗面兼用の「D-mini」では
同スペックで10万円以下の差額になりますので、独立洗面台を1台設置するよりもお得になります。
2. 洗面兼用キッチンのデメリット
①衛生面で抵抗がある
調理場であるシンクで、手洗いはともかく歯磨きやうがいをすることに
抵抗感があるという衛生観念をお持ちの方には、
洗面兼用キッチンはなかなか受け入れがたいかもしれません。
使うのが居住者自身だけであればまだしも、来客も、となると猶更です。
個々人の感覚的な問題になりますので、抵抗感をなくすことは難しいでしょうが、
”キッチンを使うのはお湯を沸かす程度”という世帯であれば、
洗面の水を汲んで沸かすことができる「ホテルのような感覚」と思えば
このような抵抗感もやや薄れるのではないでしょうか。
②主に単身世帯用物件への導入となる
前段で触れてきた通り、洗面兼用キッチンは単身世帯用の狭小住宅には
かなりメリットのある製品です。
しかし裏返すと、1LDK以上の複数人で居住することが前提の住宅では、
キッチンと洗面を兼用する利点はかなり薄れてしまいます。
二人以上の複数人が居住する世帯では、一部屋のスペースをやや広げるよりは、
独立洗面台がある暮らしを望まれることが多いでしょう。
ただし、二世帯の戸建などであれば、
独立洗面台代わりに、小さめの洗面兼用キッチンを導入するのはひとつの手法となるかもしれません。
「”ちょっとお湯を沸かすくらい”の気軽な用途で、わざわざ階下のキッチンまで移動するのは億劫」
など、ちょっとしたお悩みを抱える世帯においては、
”セカンド洗面台”よりも、”セカンドキッチン兼洗面台”という選択肢は、
それなりに需要が見込める可能性があると考えられます。
3. 洗面兼用キッチン納入事例
●納入事例① 「D-mini」
洗面兼用キッチンとして誕生した、「D-mini」。
当社製品として、2022年からラインナップしています。
こちらは「D-mini」の実際の納入事例になります。
上部収納の扉を鏡仕様に変更したドレッサータイプです。
フロントパネルに1口コンセントがついているので、調理中にはキッチン家電を、
身支度中にはドライヤーを、など、状況にあわせて使い分けが可能です。
●納入施工事例② コンパクトキッチン
続いてご紹介するのは、コンパクトキッチンの施工事例です。
こちらは賃貸住宅に納入させていただいた事例です。
弊社製品ラインナップのなかでも、オプションでの拡張性が高く、
ご要望の仕様を組み込みやすい「コンパクトキッチン」をベースに、
洗面兼用キッチンとしてカスタムしました。
吊戸棚の下に、吊戸と一体化して見えるようデザインしたミラーキャビネットを追加設置。
照明スイッチやコンセントの設置位置にも気を配り、
洗面機能とキッチン機能を上手く両立できるように調整しました。
当社では、今回取り上げた事例以外にも数多くのミニキッチン・コンパクトキッチンの納入実績がございます。
下記リンクにて洗面兼用キッチンの納入事例をまとめておりますので、ご参考になれば幸いです。
洗面兼用キッチンの導入に関してご興味のある方は、
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ミニキッチン カスタムナビを運営する亀井製作所では、ミニキッチン、コンパクトキッチンのカスタム対応をしております。
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